子どもの不登校。
わたしの周囲でも、
不登校の悩みを抱える方が
少なからず見受けられます。
近年、マスメディアでも
不登校の問題が報じられることが
ますます多くなってきましたし、
ここ1、2年ほどはコロナ禍もあってか、
テレビなどのニュースや特集報道でも、
学校の授業のオンライン化とか
フリースクールなどの支援機関での
ユニークな取り組みが紹介されて
不登校の問題解決へも、といった内容が
目立ちます。
社会的な支援手段が多様化することは
どうしても学校に行けない子どもたちの
受け皿が多く用意されることでもあり、
子どもたちの選択肢や可能性を
拡げる意味で、いいことでしょう。
しかしながら、これらの場所は
子どもたちの本来の登校時間や
授業学習を補完的に支援することが
主眼に置かれていて、
不登校の本質に向き合って
根本的な問題解決を目指せるところとは
残念ながら言えません。
◇
社会的な子どもたちの受け皿は、
あくまでも、対症療法に過ぎません。
これだけでは、
不登校の問題を根本から解決するには
片手落ちと言わざるを得ないのです。
では、不登校の本質とは、
根本的な問題解決への第一歩とは
なんなのでしょうか?
目を向けるところは、たったひとつ。
それは…
家庭内の生活環境や
人間関係を見直すこと
不登校の問題の
本質はここにあるのです。
家庭に、先に目を向けなければ、
根本的な解決には、まず至りません。
◇
不登校という現象は、子どもが
自分の居場所を見失っている状態です。
子どもが、どこへ行っても、
どこに居ても、安心できない状態に
陥ってしまっているのです。
家庭でも、
学校でも、
学習塾や習いごとの場でも、
フリースクールなど、
不登校の子どもたちの受け皿と
なっている施設や機関でも…
どこに居ても
安心して過ごしていられず、
当の子ども本人が
あまりにも気を遣いすぎて
心身が疲れ果ててしまった、
その結果が、不登校なのです。
これまでにできていたはずのことが
全然できなくなるほどどうしようもなく
心身が疲れ果ててしまったら、
大人ですら、回復は大変です。
社会的に強い存在とは言えない
子どもたちが回復する大変さは
察するにあまりあります。
◇
子どもがいちばん長く
時間を過ごす場所はどこでしょうか?
子どもが物心つく前から
いちばんはじめに居る場所は
どこでしょうか?
子どもだって外へ出ます。
遊びに行ったり学校へ行ったり。
外で辛いことがあったり、
ほかの子どもや大人や
外のものごとに気を遣ったりしたあと、
子どもは、どこでなら
ゆっくり過ごせるでしょうか?
もっと言いましょう。
子どもは、いつも、
どこで寝てますか?
どこで休んでますか?
ほかでもない、家庭です。
なんらかの事情による例外は
もちろんあるでしょうが、
それにしても、基本としては
家庭だと言って間違いありません。
◇
子どもにとっての、
最初の居場所、基本になる居場所の
家庭という場で、
子どもがどれだけ落ち着いて、
気を遣いすぎずに居られるか。
それこそが、子どもにとっての
『居場所に対する安心感』です。
そして、家庭が、子どもにとって
安心できる居場所となるために
必要不可欠な要素は、なんといっても、
家庭内(養育環境)の安心感に、
親御さん(養育者)の安定感です。
じゃあ、そんな安心感や安定感を
持つためにできることをやればいい、と
理屈としてはそうなるのですが、
言うほどそう簡単なことではありません。
どうすればいいかがわかっているなら、
わかっていて淡々とできるくらいなら、
問題はそもそも起こってないはずです。
したがって、家庭環境や親御さんの
安心感や安定感を支える
さらなる存在が必要となるのです。
◇
繰り返しますが、
不登校の子どもを支援する社会的な機関、
例えば、学校、塾、フリースクールなど…
これらの場所は、あくまでも
子どもたちの本来の登校時間や
授業学習を補完的に支援することが
主眼に置かれているところで、
家庭内の安心感、親御さんの安定感という
不登校を引き起こしてしまう
問題の本質に向き合うところでは
残念ながらありません。
不登校の問題解決にあたっては
お子さんへの働きかけも大事ですが、
親御さん(養育者)への
ケアや働きかけも、同等以上に大切です。
親御さんのケアや働きかけを
なんのしがらみもなく、
問題を抱えて悩むご本人の
気持ちと事情に向き合って
一緒に解決を考えることができる存在…
それが、カウンセラーと呼ばれる
人たちなのです。
不登校の問題の本質に向き合い、
解決に向けて一歩踏み出すために、
ぜひ、カウンセラーに相談してみてください。
わたしも、相談に応じております。
◇◇◇
『なんのきの木かげ』では、
あなたのお話に寄り添うだけではなく、
ケアをして癒やされるだけでもなく、
問題の本質に向き合って
あなたと共同で、解決へ取り組みます。
ひとりだけで解決できる問題は
意外にも少ないもの。
それが困難だから、悩みで辛くなるんです。
不登校こそ、ひとりだけではもちろん、
当事者のご家族だけでは解決し難い問題。
どうぞ、相談しに来てくださいね。